SAP Integration Suiteは次世代のハイブリッドの連携基盤として、Cloud-to-Cloud、Cloud-to-Ground、Ground-to-CloudとGround-to-Groundなど連携シナリオを全面的にサポートしています。
SAP Cloud Integrationで開発したIntegration Flowは、以下の3種類のRuntimeにデプロイして、実行することが可能です。
①. Integration Suite
メインな実行環境として、Cloud-to-Cloud、Cloud-to-Ground、Ground-to-CloudとGround-to-Groundシナリオで利用可能
②. Cloud Integration Content Runtime
SAP Process Orchestration 7.5上に動かすCloud Integraionの実行環境として提供され、 Ground-to-CloudとGround-to-Groundシナリオで利用可能
③. Hybrid Deployment Option
オンプレミス上のスタンドアロンの実行環境であり、Ground-to-CloudとGround-to-Groundシナリオは利用可能。2022年Q4にBeta版がリリースされる予定です。(最新のリリース予定はSAP Road Mapをご参考ください。)
本ブログは、②.Cloud Integration Content Runtime on Process Orchestrationの機能概要について、ご紹介します。
利用環境
Cloud Integration Content Runtime on Process Orchestrationは、SAP NetWeaver 7.5 SPS05以降で提供されるコンポーネントであり、以下のインストレーションタイプがサポートされています。
- Advanced Adapter Engine
- Advanced Adapter Engine Extended
- SAP Process Orchestration
- SAP Process Integration Dual Usage
ライセンス
Cloud Integration Content Runtimeを利用するには、下記のライセンスが必要です。詳細については、SAPライセンス営業にご確認ください。
- SAP Cloud Integration license
- SAP Process Orchestration or SAP Process Integration license
利用可能な連携シナリオ
Cloud Integration Runtime on Process Orchestrationは、下記の連携シナリオで利用可能です。
- Ground-to-Ground
- Ground-to-Cloud
利用可能なアダプター
NetWeaver 7.5 SPS21に含まれるCloud Integration Content Runtimeでは、以下のCloud Integrationのアダプターがサポートされています。
Cloud Integration Content Runtime on SAP Process Orchestration新機能は、NetWeaver7.5のSPSより提供されるので、各SPSの機能制約について、SAPノート2195773をご参考ください。
初期設定
Cloud Integration Content Runtime on SAP Process Orchestration を利用するには、「PI Configuration Wizard」を実行して有効化する必要があります。詳細はSAPノート2201086をご参考ください。
Configuration Wizardを実行した後で、「Cloud Integration Content」メニューが表示されるようになります。
「Cloud Integration Management Cockpit」画面で、Integration Flowのデプロイ/アンデプロイ、起動/停止することが可能です。
Integration Flowのデプロイ機能
「Cloud Integration Management Cockpit」画面で、Cloud Integrationテナントに接続して、Integration FlowをCloud Integration Content Runtimeにデプロイすることが可能です。
① Cloud Integrationテナントの接続情報を入力し接続します。
② Cloud Integrationテナントで開発したIntegration Flowを選択してデプロイします。
③デプロイされたIntegration Flowが表示されます。
Integration Flow設定機能
デプロイされたIntegration Flowの外部パラメータとログレベルを設定することが可能です。
メッセージの監視機能
Process Orchestrationのメッセージ監視画面で、実行されたIntegration Flowのメッセージを監視することが可能です。
メッセージエラーのアラート通知機能
Integration Flowのメッセージ処理エラーに対して、Component Based Alert機能を利用して、アラート通知を設定することが可能です。
参考情報
Cloud Integration Contentヘルプ
SAPノート2428801 – FAQ: Cloud integration content in SAP Process Orchestration (PI)
https://launchpad.support.sap.com/#/notes/0002428801
以上です。